【DC-DCコンバーター】鉄道用製品の性能を紹介
【DC-DCコンバーター】鉄道用製品の性能を紹介
鉄道用コンバータはなぜ必要なのか
電車に乗る人々が安全で快適に車内で過ごせるように、照明や空調、通信システムやセンサーシステムなど電車にはさまざまな設備があり、このような必要不可欠な設備は数え切ることができません。
これらの設備は鉄道車両用電子機器と呼ばれており、この電子機器を作動させるための蓄電池が車両に積まれています。
最近の電車や鉄道の多くは、この蓄電池と電子機器の電圧が異なるため、DC-DCコンバータと呼ばれる鉄道専用の変圧器を、電子機器と蓄電池の間に取り付ける必要があります。
また、蓄電池は多くの場合、列車の前方もしくは後方に取り付けられているため、
電源と電子機器をつなぐケーブルが長くなり、電磁妨害が起こりやすくなってしまいます。
その上、ほとんどの電子機器が蓄電池からの電源によって駆動するため、電源の周波数が不安定になったり、電気ショックが起こったりするなど、さまざまなリスクがあります。
MINMAXの鉄道用コンバータは鉄道の変圧に加えて、このようなリスクに対応し、より信頼できる強化絶縁耐圧やより安定した電気の供給を実現しています。
利便性①圧倒的入力電圧のカバー範囲
MINMAXの鉄道用コンバータは、直流電圧24V、36V、48V、72V、96V、110VDという超広範囲の入力電圧を提供しているため、より多くの車両電子機器に対応することが可能です。
利便性②さらに広い動作周囲温度範囲
最新のサーマルマネジメント(熱管理)技術や、完全真空密閉パッケージによって、冷却装置がない状況でも、-40から85度の環境での動作が可能です。
保存環境は-50から125度で、湿度が95%までの環境なら動作するなど、より多様な環境の動作を実現しています。
利便性③出力電圧微調整機能
MINMAXの鉄道用コンバータにはリモコン機能があり、その場にいなくてもオン・オフを切り替えることができます。
さらに、微調整機能で出力電圧を調整できるため、システム設計上の自由度・柔軟性が高まり、より多様なシステムに対応することができます。
安全性①火災保護
コンバータ内部に難燃グレードUL94V-0の素材を注入することに加えて、完全真空密閉パッケージでほこりなどが製品内部に付着しないようにするため、火災を防ぎます。
鉄道用コンバータのプラスチックケース、プリント基盤、ポッティング材は、火災保護試験で①発熱特性②毒性③可燃性④発煙濃度特性の4項目を試験し、火災保護レベルの評価を行っています。
安全性②高度な絶縁体圧能力
また、先ほどの完全真空密閉パッケージと強化絶縁、絶縁耐圧3KVACにより、さらに強い高絶縁体圧能力を実現しました。
デリケートなシステム回路を列車運行中のノイズ、半導体部分などを破壊もしくは損傷する恐れのあるサージ電圧、エネルギーハザードの衝撃などさまざまなリスクを回避しながら安全を保証します。
安全性③保護メカニズム
MINMAXの鉄道用コンバータは、システムに異常操作が発生すると直ちに保護メカニズムを作動させます。
保護メカニズムには、入力低電圧保護、出力過電圧保護、出力短絡保護、出力過電流保護などがあり、これらの保護メカニズムによって、システムを長期間安全に稼働させることができます。
性能①無負荷の状況下での安定した出力電圧
MINMAXの鉄道用コンバータは、無負荷もしくは軽負荷の条件で動作する場合でも、出力電圧が不安定にならないようにネガティブフィードバック設計を内部回路に採用しています。
そのため、出力電圧の共振や振動現象を回避することができます。
性能②高い過渡応答能力・低温度係数
MINMAXの鉄道用コンバータは、入力電圧、出力電流負荷、動作周囲温度が不安定な状況であっても、高い出力電圧精度を保ちます。
一般的な主流製品の場合、出力電流負荷を切り替えると出力電圧にオーバーシュートもしくはアンダーシュートが発生してしまいます。
しかし、MINMAXの鉄道用コンバータの場合、そのようなことを極力防ぎ、正確な定格出力電圧を維持します。
性能③タイミング不良・オーバーシュートを回避
MINMAXの製品は起動時間が速いため、起動時間が遅いと発生してしまうシステムのタイミング不良を起こさせません。
一方で、起動時間が速いと発生しやすくなってしまう出力電圧のオーバーシュートを発生しないように設計されているため、システムを長期間稼働させても安全上の問題はありません。
性能④優れた負荷稼働能力
一般的なコンバータの場合、低出力電圧の状態だと起動トラブルが頻発してしまいます。しかし、MINMAXの鉄道用コンバータはより優れた負荷稼働能力を備えているため、極低電圧、そしてゼロ電圧出力の状態でもシステムの負荷電流要件にスムーズに対応できます。
性能⑤最高のEMC
ノイズフィルタ技術を向上させたことで、システムに対するコンバータの干渉を低減させ、さらにシステムの伝導性と放射性EMI性能を改善しました。
さらに、コンバータのアンチノイズ干渉技術を向上させたことで、外部ノイズのシステムへの干渉を低減させました。それだけでなく、この技術の向上は、静電気放電、雷サージ、電電気的高速過渡現状、伝導イミュニティなどさまざまなシステム電磁イミュニティを改善しています。
性能⑥低出力リップル・低ノイズ
あらゆる入力電圧、出力電流負荷、動作周囲温度の状況であっても、ノイズフィルタリング技術を向上させたことで、低出力リップルと低ノイズの維持を可能にしました。
さらに、システムの外付け部品を比較的少なくすることができるためノイズ干渉も低減させています。
グリーンデザイン 省エネを実現・蓄電池の寿命の延長
MINMAXの鉄道用コンバータは、どの出力電流負荷でも、どの入力電圧でも、どのような動作周囲温度であっても高い変換効率を維持するために、最新のグリーンデザインを採用しています。
それに加え、このグリーンデザインはさまざまな条件下での効率変化の幅をより縮小することで、省エネを実現するだけでなく、サーマルマネジメントや温度上昇の問題を改善します。
このグリーンデザインは鉄道車両用蓄電池の寿命の延長にも貢献しています。
国際規格
MINMAXの鉄道用コンバータは、あらゆる国際規格に対応しています。
まとめ
利便性・安全性・性能に徹底的にこだわり抜いたMINMAXの鉄道用コンバータは、これからの鉄道の電子機器の利用に大きく役立つでしょう。
鉄道用コンバータの購入を検討されている方は以下のPDFでMINMAXの鉄道用コンバータを選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
- 高田 悠以(たかだ ひろい)
- 株式会社エスエムアイ 代表取締役
愛知県生まれ。名古屋外国語大学卒業後、シアトル留学を経て株式会社エスエムアイに入社。
医療用絶縁トランス、スイッチング電源、ACアダプター、DC-DCコンバーター等 電源製品の開発営業として勤務。日本のモノづくりを愛し、「お客様のお客様を満足させる事が真の顧客満足」をモットーに営業活動に従事。2018年に株式会社エスエムアイの代表取締役に就任。